介護職、結構長いことしています。
パート勤務と、正職員との違いに右往左往しながら、介護士でやっていく自信がほんの少しついたので、書いていこうと思います。
今の職場
「特別養護老人ホーム」通称「特養」です。
ユニットケアの施設で、ワンフロアで2ユニット満床20人の部署です。
今日は夜勤明けでの出来事。Twitterで発信しようと思ったんですが、言いたいことが多すぎたので、書ききれなくなってここで投稿することにしました。
最近、フロア内の入れ替えが激しく、思うようにいかないことだらけ。覚えるのもやっとの私にとって、新しい動きは苦手。そんな中、最近の新入居者さんから感じたこと。
この新入居者さん、仮にTさんとしましょう。アルツハイマー型認知症、既往歴には記載がないけど、精神科からのサマリーがあったので、疾患ありだと思われます。
Tさんは、拒否が強く、すぐに叫んで怒ります。特に食事に関して。入居して1週間過ぎましたが、食事を1日に1割も摂れていません。栄養補助のドリンクを何とか1日通して1本の半分、点滴対応です。
薬も口から出してしまうので、なかなかです。排泄介助、入浴、足の褥瘡の処置等は拒否しながらも穏やかに受け入れてくれます。
環境が変わると、誰でも(私は特に)不穏になります。高齢者ほど顕著にみられます。しんどいですよね。
その中で、いつも悲しげに言うことがあるんです。
「飲み込めない。飲みにくい。怖い。」
今朝もいつも通り、「いらん!いらんゆうたらいらんねん!ご飯はきらい!」と叫んで怒った後、しばらく他の利用者様の食事介助を見ながら、
「飲み込むのが怖いねん」と、小さな声で、私に言ってきました。とても不安そうに…
『怖い思いをしたことがあるの?』
「うん」
『そうなんですね。詰まったりしたんですか?』
「しらん!うるさい!」
まあ、こんな感じで会話します。でも、ホントは聞いてほしいんですよね。だから、ゆっくりと話を聞いた。のどがとにかく詰まるので、怖い。米は怖い。
私からは、食事介助されている方たちも、みんな経験済みな事、その上での食事形態になっていること、私たちが考えていくから、安心してほしい事などをゆっくり、ゆっくり話しました。不安そうな表情は解けませんでしたが、静かに聞いてくれてました。
拒否をしながらも、職員が見ていない時、スプーンを持って、迷って、また置いて。
手は自由に動くのに、口までもっていく勇気が怖さに負けて。
何とかしてあげたい。
入居してから、ずっと飲み込みの事、周りに報告しています。しかし、反応は極めて薄い。
特養だからなのでしょうか?周りの方たちは、慣れているからなんでしょうか?
私が心配性なところがあるから、いつもの事と思われているのでしょうか?綺麗ごとなんでしょうか。
以前の職場、デイケアセンター。私に介護の基本を教えてくれた上司なら、この想い一緒に共感してくれるはず。デイだからこそのアプローチがある。その人の生きるためのアプローチ。一緒に考えて家族や支援者に協力を求めて…。
介護の現場、場所が変われば取り組みが変わるって、特養に来て1年経って初めて知った。老健ではこうだろう、グループホームなら…、ここは特養だからね。
人と関わる、人の人生と関わる、人生の転機、最期。介護職には正解はないですね。
よし!私の出来ること、とりあえずやってみよ。